院長ブログ
銀歯を白くしたい!目立つ銀歯を白い歯にする方法
美しい口元は、笑った時の印象を大きく左右しますが、過去に治療をした銀歯がその笑顔に影響を与えることも少なくありません。
本記事では、笑った時に目立ちやすい銀歯が気になる方へ、白くするための治療について分かりやすく解説していきます。
銀歯で笑顔に自信が持てない方、銀歯を白くしたいとお悩みの方は、ぜひご参考になさってください。
銀歯を白い歯に変えることは可能?
結論から言うと、今入っている銀歯をそのまま白くすることはできませんが、被せ物を交換することで、自然で目立ちにくい白い歯にすることは可能です。
いわゆる「銀歯」と呼ばれているのは、保険適用されている「金銀パラジウム合金」で作られた被せ物(クラウン)です。
歯科用の金銀パラジウム合金は、主に銀を中心とした金属で組成されている合金であり、強度が高く、保険が適用されるため安価であることがメリットですが、その反面目立ちやすいというデメリットがあります。
また、長期間の使用によって起こる変形や金属の溶出により、金属アレルギーや被せ物の中で起こる二次的な虫歯リスクなどもあるため、健康的・審美的な面を考慮すると、ベストな素材であるとは言えません。
近年では、自費診療で取り扱う白い被せ物の種類が幅広くなったり、保険診療でも白い被せ物を適用できる範囲が拡大したりしています。
銀歯による影響が不安な方や銀歯の色が気になるといった方は、自費、または適用範囲内であれば保険で、白い被せ物へ交換することをおすすめいたします。
白い歯にするメリットとは
笑った時に銀歯が気にならない
銀歯を白くしたいと思われる方の多くが、笑った時や口を開けた時に見えて気になるから、といった審美的なお悩みをお持ちだと思います。この「目立つ銀歯が気にならなくなること」は、銀歯を白くする非常に大きなメリットと言えるでしょう。コミュニケーションをとっているとき、写真を撮影するときなど、銀歯を気にせず笑えることで、笑顔の自信にもつながります。
二次虫歯・歯周病の予防
部分的ではなく、歯をすっぽりと覆っている被せ物のある歯は、そのほとんどが神経のない歯です。しかし、治療で神経を抜いたとしても虫歯にならない訳ではありません。
銀歯の場合、経年劣化により歯と被せ物の間に隙間が出来やすいため、清掃状態が不十分だと、被せ物の中で虫歯(二次カリエス)が起きやすくなります。
また、銀歯の素材は傷がつきやすいため、そこに虫歯や歯周病の原因であるプラークが付着しやすくなり、セルフケアが不十分な場合は歯科疾患のリスクが高くなるとされています。
白い被せ物の主原料であるセラミックは、経年劣化が起きにくく、歯と被せ物の間に隙間が生じにくいのが特徴です。さらに、傷がつきにくくツルツルとした表面をしているので、プラークが付着しにくく、虫歯や歯周病のリスクを軽減できる点が大きなメリットと言えます。
金属アレルギーのリスクがない
銀歯を長期に渡って使用していると、唾液に混ざって金属が溶出することがあるのをご存知でしょうか。稀ではありますが、この金属が体内に蓄積することで、金属アレルギーになることがあるとされています。
銀歯を入れた全ての方が金属アレルギーを発症するという訳ではなく、確率としては低いものの、銀歯を使用し続けることには金属アレルギーの発症リスクがあるのです。
白い被せ物の歯は、そのほとんどがセラミックを主原料としたメタルフリーの被せ物であるため、銀歯で起こり得る金属アレルギーのリスクがありません。
歯ぐきが黒ずむ心配がない
銀歯で度々見られる、歯ぐきが黒ずむ現象は、「メタルタトゥー」とも呼ばれており、たとえ銀歯を除去したとしても自然に治癒することはありません。
メタルタトゥーの原因は、金属アレルギーと同様で、溶出した金属が歯ぐきの着色となって現れます。治療をする場合にもレーザーなどを用いた自費診療となってしまうため、気軽に治すことが難しいと言えます。
金属を使用しない、主にセラミックを用いた白い被せ物は、このメタルタトゥーが起こる心配がありません。
銀歯を白い歯に変える治療法について
CAD/CAM冠(保険・自費)
CAD/CAM冠は、歯の部位や条件によっては保険適用が可能な白い被せ物です。以前は自費での治療を中心に使用されていましたが、現在ではほとんどの歯でCAD/CAM冠を使用した白い被せ物を、保険で作れるようになりました。
金属は使用しておらず、「ハイブリッドレジン」と呼ばれるプラスチックとセラミックを混ぜた材料から作られます。保険の適用範囲が広く、気軽に選択できる点がメリットで、一方吸水性のあるプラスチックが混ざっている分、年数が経過すると着色しやすく、かみ合わせの力が強い方には割れやすい点がデメリットです。
セラミック(自費)
e-maxやジルコニアなどのセラミックは、特に耐久性、審美性に優れているのが特徴です。素材によっては、天然歯のように透明感のある仕上がりにすることができるため、周りの歯とも馴染みやすく非常に自然です。
セラミックは保険が適用されないため、自費での治療となりますが、長く被せ物を使用したい方や自然かつ美しく仕上げたい方などにおすすめです。
また、セラミックの中でも、オールセラミックとも呼ばれる「フルジルコニア」は、透明感が低いものの、強度が高いため噛む力が強い方や詰め物が外れやすい方に向いています。
メタルボンド(自費)
メタルボンドは、金属のフレームにセラミックを焼き付けた、白い被せ物になります。見た目は白いものの、内側は金属であるため、強度が高く耐久性に優れているのが特徴です。
ただ、内側に金属を使用していることから、透明度が低く、メタルタトゥーのリスクがあるため、見た目にこだわりたい方や歯ぐきの黒ずみが気になる方にはセラミックをおすすめいたします。
まとめ
銀歯の色やその見た目にお悩みの方にとって、治療を進める一歩としてまず知っておくべきことは、保険や自費による素材の違い、素材ごとの特徴など、いくつかあります。
適切な治療方法は、歯の場所だけでなく、噛む力やかみ合わせ、口腔環境によっても大きく異なるので、まずは歯科医に相談してアドバイスを受けることが重要です。
健康と自信に満ちた笑顔のために、担当医とともに銀歯を白くするための理想的な治療方法を見つけていきましょう。