-
子どもの矯正治療について
最近、顎がほっそりとした顔立ちの子どもが増えてきました。 また、現代人は食生活の変化に伴い「噛む力が弱くなっている」という医師や研究者の指摘もあります。 本来、乳歯から永久歯に生え変わる時期に向けて、顎は大きく成長している必要があります。しかし噛む力が弱まると顎が発達せず、歯が生えるスペースが足りなくなります。その結果歯並びやかみ合わせに不具合が起きるのです。 小児矯正は、成長期にある顎の発達過程を利用して歯並びやかみ合わせを整える治療ですが、治療のタイミングには個人差があります。一般的には下顎に永久歯の前歯4本、上顎に永久歯の前歯2本が生えてきた頃が、治療を始めるのによいタイミングとされています。
小児矯正を始める時期
-
大人の方の矯正治療とは異なり、小児矯正は「第一期治療」「第二期治療」の2段階で治療を行います。
第一期治療
第一期治療は、早期に歯並びやかみ合わせに影響を与えそうな要素を見つけ、顎の発育を利用しながら骨格を整え、永久歯がきちんと生えるよう導いていきます。
治療は、顎の正しい発育を促すために、取り外しが可能な矯正装置(床矯正)を主に就寝中に装着して行います。
治療開始の目安は、前歯と6歳臼歯が生え揃う7~8歳頃のお子さまです。まだ永久歯に生え変わる前の乳歯の時期(乳歯列期)か、乳歯と永久歯が混在して生えている時期(混合歯列期)に行います。 -
床矯正
歯列を側方に拡大する矯正方法で、「床(しょう)」という入れ歯のような装置を装着します。ネジをまくことで歯列に力を加え徐々に拡大していき、歯がきれいに並ぶために必要なスペースを確保します。お子さんの顎の発育ペースに合わせて力を調整できる、また、顎の骨の成長が止まる前に歯並びを正しい方向へ導くことができるので、健康な歯を抜歯したり削ることなく自然できれいな歯並びになる可能性が高くなります。
混合歯列期6歳〜8歳くらいのお子さまが対象です- 料金
- ¥ 330,000(税込)
-
Meritメリット
- 取り外しができるので、食事や歯磨きの際に困らない
- 治療の痛みが比較的少ない
- 成人になってから抜歯をせずに矯正を終えられる場合がある
-
Demeritデメリット
- 保険外診療のため、自由診療になる
- 装着時間が少ないと、十分な矯正効果が得られない
-
第二期治療
第二期治療は、第一期治療の“仕上げ”として矯正装置を使用し、きれいな歯並びや正しいかみ合わせに調整していくことが目的です。大人の方の矯正治療と同じくワイヤーを利用した矯正装置やマウスピース型矯正装置を用いて、少しずつ歯を動かしていきます。
大人の矯正
治療の開始時期は、顎の成長具合や症状によって異なりますので、お子さまにとって最適な時期を判断します。一般的には、すべての乳歯が永久歯に生え変わる時期とされる11歳頃からスタートするので、ほとんど大人の矯正と変わらない内容になることが多いです。 -
早期治療のメリット
小児矯正はできるだけ早期に治療をスタートすれば、大人になってから矯正治療を始める場合と比べ、治療期間の短縮や費用を抑えることが可能です。また、大人の矯正治療では、抜歯や骨格を調整する外科手術が必要になることがあります。
その点、小児矯正は成長途中の顎の骨格を含めて矯正していきますので、抜歯や外科手術などのリスク回避も期待できます。
このように早めの時期に矯正治療をご検討いただければ、いつ、どのような治療を受ければ最大限の効果を上げられるのかなど、ご相談しながら治療を進めていくことができます。
保護者の方にお願い
-
こわがらせないでください
日常的に、「治療は痛い」「悪いことをしたら歯医者さんへ連れていく」など、歯医者さんに対して怖いイメージを持ってしまうようなことは言わないようお願いします。
-
嘘をついて
連れてこないでください「何もしないから大丈夫」など、嘘をついて歯医者さんへ連れてくるのではなく、正直に話して連れてきてください。自分のために歯医者さんに行くということを理解してもらうことが大切です。
-
治療後は
褒めてあげてください少しでも落ち着いて治療を受けられたら、褒めてあげてください。そうすることでモチベーションにもつながりますし、次も頑張ろうと思えるようになります。しかし、過度なご褒美は、逆効果になりますので、ご注意ください。
大人の矯正
-
前歯が気になる方の矯正
大人になってから、ご自身の歯並びについて悩まれる方も多くいらっしゃいます。特に前歯は他の人からもよく見える歯なので、気になって隠してしまったり、コンプレックスに感じてしまうこともあります。
当院では、前歯だけ治したい方向けにプチ矯正を行っています。気になるところだけピンポイントで治せるので、費用の負担も比較的少なくてすみます。
前歯の矯正で、ご自身の口元や笑顔に自信を持てるように、サポートさせていただきます。 -
ギコウアライナー
ギコウアライナーとは、マウスピース型の矯正装置です。1日の装着時間を守っていただくことで、歯並びを矯正できます。矯正装置はプラスチック製で、透明かつ非常に薄く作られています。装着時に装置が目立ちにくく、矯正治療の見た目が気になるという患者さんにおすすめです。ご自身で取り外しができるため、食事や歯磨きの妨げにもなりにくく、矯正治療を快適に取り組んでいただけます。
- 料金
- ¥ 286,000(税込)~¥ 630,000(税込)
-
Meritメリット
- 前歯だけなので、費用を抑えられる
- 透明なので目立ちにくく、矯正をしてることがわかりにくい
- 取り外しできるので、食事や歯磨きの際にも困らない
-
Demeritデメリット
- 保険外診療のため、自由診療になる
- 歯並びや症例次第では適応できない場合がある
無料の矯正相談も実施中
歯並びを治したいと思っていても、治療を始めるタイミングがわからなかったりと、矯正治療への不安がある方も多いのではないでしょうか。当院では、矯正治療への不安をできるだけ事前に解消できるよう、無料の矯正相談を行っております。実際にお口の中を確認して、患者さん一人ひとりのお悩みや不安もお伺いいたします。
安心して矯正治療をスタートできるように、ご不明点はなんでもご相談ください。
矯正歯科の症例紹介
こどもの矯正 8歳女性
-
Before
-
After
主訴 | 悪いところがないかみてほしい |
---|---|
診断名 | 歯列不正・反対咬合 |
年齢・性別 | 8歳・女性 |
治療期間・回数 | 3か月くらい(反対咬合) |
治療方法 | 自分で取り外し可能な装置を上あごに入れて、上あごと下あごの幅を拡大しつつ、上下前歯のかみ合わせが逆になっている部分もなおしていきます。 |
費用 | 33万円 |
デメリット・注意点 | ・自分で取り外し可能な装置なので、装置を入れないと矯正は進みません。 ・歯に力が加わるので多少の痛みを伴います。 ・矯正治療終了後、しっかり保定しないと後戻りをする場合があります。 |