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虫歯予防で「うがい薬」の効果はある?正しい使い方と選び方について

うがい

ドラッグストアなどのオーラルグッズコーナーでは近年、「マウスウォッシュ」や「デンタルリンス」などのうがい薬もよく見かけます。
ここでは、虫歯予防でこれらのうがい薬を使いたい場合にどのように使えばいいのか、また選び方のポイントなどをご紹介していきます。

うがい薬には種類がある

虫歯予防には、うがい薬の利用も一考です。
しかし、うがい薬には虫歯に効果的な成分が含まれているものと、歯周病を予防するための成分が含まれているものがあります。歯周病は歯ぐきの炎症や出血、歯茎の後退などを引き起こす重要な問題です。
歯周病予防には抗菌剤や抗炎症成分が配合されたうがい薬を選ぶことが重要です。虫歯予防と歯周病予防を両立したい場合は、歯科医師に相談して適切な製品を選ぶことをおすすめします。

マウスウォッシュ(洗口液)

マウスウォッシュは液体をお口に含んで洗い流すもので、製品には「洗口液」と表示されています。
歯磨きと併用することで予防効果をさらにUPできるほか、外出時や災害時など歯磨きが難しい場合にお口を清潔に保つ手段の1つとしても有効です。

デンタルリンス(液体ハミガキ)

デンタルリンスは液体をお口に含んで吐き出した後に歯ブラシによるブラッシングを行うもので、製品には「液体ハミガキ」または「液体歯磨」と表示されています。
いわゆる「歯みがき剤」の一種で、ペーストタイプやジェルタイプと同様に、歯磨きの際に使用します。

うがい薬はこうやって使う

同じ液状のオーラルグッズでも「マウスウォッシュ」と「デンタルリンス」は使用方法が異なります。
また、メーカーによっても使用方法は違ってくるため、製品の裏側に記載されている使い方をよく確認しましょう。

マウスウォッシュの正しい使い方

歯ブラシによるブラッシングや歯間ブラシ・デンタルフロスによる歯間清掃が終わったら、適量(10~20ml)をお口に含みます。そのまま20~30秒間ほどブクブクうがいをしたら、液体を吐き出します。
マウスウォッシュには基本的に汚れ(プラーク)を落とす効果はないため、必ず「歯を磨いた後」に使用するようにしてください。

デンタルリンスの正しい使い方

適量(10~20ml)をお口に含み、20~30秒ほどブクブクうがいをして吐き出したら、通常通り歯磨き(ブラッシング)を行います。

マウスウォッシュとデンタルリンスの効果的な使い方(両者共通)

デンタルリンスやマウスウォッシュの効果をきちんと発揮させるためには、「お口全体に薬液を行き渡らせること」「使用後にお口をゆすがないこと」の2点に注意が必要です。

デンタルリンスやマウスウォッシュに代表される液状のうがい薬は、すぐに液体を吐き出してしまうと十分な効果が得られません。したがって、液体をお口に入れたら20~30秒ほど含むようにし、薬液をお口全体に広げるよう意識しながらうがいしましょう。

また、マウスウォッシュとデンタルリンスはいずれも、使用後に水ですすぐ必要はありません。どうしても気になる場合は少量の水で1回にとどめ、できるだけ成分がお口に残るようにします。飲食も使用後30分は控えましょう。

使用頻度は「1日2~3回」 使いすぎに要注意

デンタルリンスやマウスウォッシュの使用頻度は、1日2~3回が目安です。
頻度が多くなると、これらに含まれる殺菌成分がお口にとって大事な細菌も除去してしまい、かえって口腔環境を悪化させてしまいます。使用にあたっては必ず用量や用法を守るようにしましょう。

うがい薬を選ぶ時のポイントとは

うがい薬(液状のオーラルグッズ)を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。

「洗口液」「液体ハミガキ(歯磨)」のどちらなのか?

繰り返しになりますが、同じ液状のオーラルグッズでもマウスウォッシュとデンタルリンスは使用目的や使い方が異なります。したがって、購入の際はパッケージをよく確認し、「洗口液」「液体ハミガキ(液体歯磨)」のいずれが記載されているかをしっかりチェックしましょう。

自分の目的に合った製品(成分)なのか?

うがい薬は虫歯・歯周病の予防のほか、口臭や着色(ステイン)予防など、様々な目的やシーンに応じた製品が販売されています。自身がどんな目的で、どんなシーンで使用するかで選ぶ製品も異なるため注意が必要です。虫歯予防を目的に使用する場合は、フッ素(フッ化物)や殺菌成分が配合されている製品を選ぶとよいでしょう。

また一部のうがい薬には、歯周病の原因菌を抑制する成分が含まれています。クロルヘキシジングルコン酸塩(CHX)やセチルピリジニウムクロリド(CPC)などの成分が歯周病予防に効果的です。製品の成分表を確認し、これらの成分が含まれているかをチェックしましょう。

香りや使用感が自分好みか?

うがい薬は同じような効果・成分配合でもメーカーによって香りや使用感が異なります。香りについてはミントフレーバーのものが多く販売されていますが、ミントが苦手な方は他のフレーバーを試してみるとよいでしょう。

また、うがい薬にはアルコール配合と無配合があります。アルコール配合の製品は爽快感が強く、お口がすっきりできる一方で、人によっては刺激が強いと感じることも少なくありません。このように、うがい薬はその香りや使用感で好みが分かれるため、継続して使いやすいものを選びましょう。

まとめ

虫歯予防でうがい薬を使用したい場合、マウスウォッシュ(洗口液)とデンタルリンス(液体ハミガキ)では使用目的や使い方が異なるため注意が必要です。
自分に合ったうがい薬の選び方がわからない場合は、当院までご相談ください。

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